五感で楽しむ石けん展〜僕たちはどう石けんを使うか〜
石けんメーカー株式会社東邦と株式会社フェニックス、共通の思いがコロナ禍を経て7年越しに実現しました。
洗濯石けんと化粧石けん、用途は違いますが同じ製法(中和法)で石けんを作るメーカー同士、固形石けんへの思いは同じでした。東邦さんとは化粧品工業会のセミナーがきっかけで知り合い、月に1度石けんの合同企画会議を行っていました。双方の工場見学や情報共有を重ねるうちに、今となっては数少ない自社での石鹸素地製造を大切にしている点や固形石けんを会社のアイデンティティとしたいという共通の思いで石けんの啓蒙活動へのアイディアを考え始めていました。が、その矢先のコロナ禍で合同企画会議は一旦中断となりました。
4年の空白期間、当社では『皆様石鹸』復刻のための取り組みを進めていきました。その結果、銭湯文化とレトロという新たな価値を創出しました。合同プロジェクトが再開した際には、すでに認知の高い『ウタマロ石けん』と復刻版『皆様石鹸』の2つのブランドでイベントの実現に向けて走り出しました。

フラッと立ち寄ってもらう、そんなイメージです。
開催は2025年3月29(土)、30日(日)の2日間で、場所は大阪府枚方市の蔦屋書店 TーSITE 4Fの天井まで本が並ぶイベントスペース。固形石けんというシンプルな切り口でフラットに情報や思いを伝えたいと考え、あえて社名やブランド名は伏せて、T-SITE側のSNS及び店内のデジタルサイネージのみでスタートしました。1Fの展示スペースでのディスプレイを見て、ショッピングのついでにフラッと立ち寄ってもらう、そして何気なく石けんに出会うそんなイメージです。

東邦✖️フェニックス 五感で楽しむ石けん展
幅広い世代に触れてもらうために目指したのは、極力わかりやすい『五感で楽しむ』体験型イベント。両サイドは高い本棚、正面奥がガラス張りの壁で仕切られたイベントスペースに『1.見る』『2.聴く』『3.嗅ぐ』『4.触る』『5.味わう』の5つのブースを設置しました。見分けやすいようにウタマロ石けん、皆様石鹸それぞれのシンボルカラーでブースを色分けしています。
『1.見る』

会場入り口の『1.見る』では、商品が1950年代に発売された歴史ある製品に加え、発売当時と現在のパッケージを見比べていただいたり、ウタマロ石けん、皆様石鹸それぞれのパッケージに込められた思いを見ていただきました。
『2.聴く』

『2.聴く』では、それぞれの商品を使っている時の音を録音したASMRをヘッドフォンやスマートフォンで聴いていただきました。洗濯板でぐしゅぐしゅ洗うウタマロ石けんの洗濯の音や銭湯で皆様石鹸を泡立て洗うお風呂の音。耳を澄ませて聴いていると、まるで自分がその場にいるような気がしてきます。思っていた以上のお客様の良いリアクションが引き出せたりと、初の試みとしては上々の出来だったと思います。
『3.嗅ぐ』

『3.嗅ぐ』は両社の『石けん素地』と『香料』と『製品』をガラス瓶にいれて展示。香料はコットンに含ませ、それぞれのロゴ入りの紙で巻いてみました。瓶の蓋をあけて、素地、香料、製品の順でそれぞれの匂いを嗅ぎながら石けんが製品になる過程を想像していただけます。
初めて嗅ぐ石けん素地の匂いや香料の香りに、あーいい香り!思わず声に出して言ってくれる方もちらほら。その香料を選んだ理由や素地のことにも関心を持っていただけました。
『4.触る』流し台を据え付けた体感ブース。

『5.味わう』

『6.感じる』ハートのメッセージ

来場者様へのお土産(石鹸ケース付きウタマロ石けん・泡立てネット付き皆様石鹸)も好評でした!
2日間を終えて